しかし、もうそういう時代は半世紀以上も昔に過ぎ去りました。だから、この21世紀初頭の我々は、偏見や先入観のないスッキリとした頭で古典の文章を読んで、そこから建国の理想や理念を汲み取るべきなのです。どのような理想を汲み取るかということについては、私は数年前からこの建国記念日で申し上げている通りです。これはすでに3年前の『小閑雑感』に書きましたが、思い出していただくために繰り返して申し上げましょう:
このように、「背に日の神の御心を負いたてまつる」ということと「刃に血ぬらすして」というのが日本建国の理想であると、ここには書いてあります。また、「八紘為宇」という言葉に関しては、『日本書紀』巻の第三にこうあります。これは神武天皇の「橿原奠都の詔」の中にある文言です:
「上は乾霊の国を授けたまいし徳に答え、下は皇孫の正しき道を養いたまいし御心を弘めむ。しかうして後に、六合を兼ねて都を開き、八紘をおおいて宇にせんこと、また可からずや」
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